障害年金と医師の協力
精神科系の病気であっても障害年金を申請し受け取ることができる、ということは、昨今ではとても広く周知されてきました。
もちろん「うつ病」も対象疾病の一つであり、年金を申請することができ、申請が認められれば年金をもらうことができます。
とは言っても、「自分はうつだから何もせずに年金をもらえる」というわけではありません。
病気である「本人」と、それを証明する「医師」とがペアになり協力し合って初めて、申請に至ることが可能となるのです。
うつ病者は定期的に通院して医師に症状を訴え、医師は患者の様子を観察し記録します。
こうやって時間をかけた先に、患者と医師の信頼関係が築かれ、障害年金の申請に必要な情報も十分貯まっていくのです。
しかし聞くところによれば医師にも二通りあり、患者の年金申請に対して「協力的」か「非協力的」かに分かれるようです。
協力的な医師の場合は患者の話をよく聞いてカルテに記録し、年金申請時には無事に申請が通るよう、最大限の協力をしてくれます。
非協力的な医師になると、そもそも「うつで障害年金など・・・」と申請自体に消極的である、という話も多々耳に入りますね。
私は障害年金を複数回更新して受け取ってきていますが、とある主治医が担当だった時、少々変わった経験をしました。
医師自身は申請に対して協力的だったのですが、私の症状にあまり変化がないと判断していたのか、あるいは申請用の診断書を機械的に処理したのか、診断書の内容が前回申請時に書いて下さった内容と一字一句違わず、逆に驚いたということがありました。
例えば在宅ワーク経験年数の記載について、前年が5年目なら今年は6年目となるところを、前年同様「5年目」と記載していたり、私の家族関係について書く欄にも、本当は妹がいるのですが「姉がいる」と、前の主治医と全く同じ間違いが継承されていました。
私もそのことに気付いたのはずいぶん後のことでしたが、年金申請・更新を受け付ける年金事務所側としても、膨大な書類に対して一字一句を確認してはいられないのかも知れませんね。
申請において重要なのは、あくまでも症状ですから、そこに問題がなければ基本的にOKであった、と考えることもできます。
非常にドライな表現をすれば、障害年金を必要としている私達としては、ともかく年金申請に無事通ることがその時最大の目標でありますので、医師が自分の症状をしっかりと理解して診断書に正しく記載してくれたら、医師には十分に感謝すべきでしょう。
さらに年金を実際にもらうことができれば、とてもありがたいことです。
何よりも、年金申請という点について言えば、やはり定期的な通院と医師との会話によって信頼関係を構築していくことは重要で、いざ年金申請・更新となった時にとても心強い味方となってくれる存在であることは確かです。