「できること」探し
うつ病になると、とにかく自分の「できないこと」ばかりに目が行きやすくなりませんか?
以前はできていたことができない。
以前のように頭が働かない。
以前のように活動できない。
できない、できない、できない・・・。
ずっとこの思考が続くのだとすれば、うつ病者が常に落ち込みの渦の中にいるのも納得ですよね。
症状が重い時はそれでも仕方ありません。
これがうつ病という病気の症状なのですから。
ちょっと視点を変えてみたいのが、少し症状が軽くなってきた頃。
家の中であれば動けるようになってきたり、パソコン操作くらいならできるようになったり、何もできず伏せっていた頃から多少なりとも回復してきた頃です。
この時にぜひやってみて欲しいのが「できること探し」。
今までのあなたは、「できない自分」にばかり注目してきました。
嫌でも目に付いてしまうからです。
でも、「できること」が全くなくなってしまったのでしょうか?
これが「できること」です。
できることが増えるから、行動範囲が広がったり、思考が広がったりします。
これはうつ病者であってもなくても変わりません。
実際、うつ病の最中にいると「自分のできること」をあえて見たくない、という妙な感情が生まれることがあります。
そういう時は無理をして「できること探し」をする必要はありません。
ふと「できることって何だろう?」と思えた時で良いのです。
状態が今より悪かった時に比べて、今の自分は何ができるようになっているか、ちょっとだけ振り返ってみませんか?
これも治療の小さな一歩なのですよ。