気になる症状は積極的に伝えよう
うつ病の治療中には、いろいろな症状を経験することがあります。
ストレスによる症状や薬による症状など、よく見られるものを以下に挙げてみましょう。
身も心もとにかく落ち着かず、常に焦っているような感じ
→ ストレス過多になっていて「寝ても覚めても問題に追われている」ような抑うつ状態の可能性
→ 抗精神病薬の副作用による「アカシジア」という症状の可能性
日中の眠気が生活に支障をきたすほどひどい
→ ナルコプレシ―や睡眠時無呼吸症候群の可能性
→ 睡眠薬の効き目が残り過ぎている可能性
前夜の行動・夜中に目を覚ました時の行動を覚えていない
→ 前夜に服用した薬の副作用の可能性
※うつ病では集中力が極端に低下することから、物覚えが非常に悪くなり、それが記憶障害と言われることもあります。
薬を服用した後、ろれつが回らなくなる
→ 処方薬の一部と相性が悪い可能性
※人それぞれ薬には相性があるため、場合によっては服用後にろれつが回らなくなることがあります。
上記は私の体験の一部ですが、薬の副作用による症状が多いことがわかります。
あなたには、似たような経験はありませんか?
うつ病治療の種類はいろいろ存在しますが、決定的な治療法はまだ確立されていません。
つまり「治療により患者自身がどう感じているか」という情報が、治療方針を立てるため・うつ病の回復度を判断するために、重要な手掛かりになってくるのです。
例えば新しい薬を処方された時、「それを飲むとどういう変化が起こるか」は、患者自身にしかわからない情報になります。
新しい薬を飲み始めた後に不快な症状が現れた場合、医師に「この薬では合わない」と正直に伝えることで、ようやく医師は「この薬では副作用がキツすぎるようだ」と判断することができ、別の処方を考えることができるのです。
逆に言えば、患者が医師に任せっぱなし・頼りっぱなしになると、医師はむしろ適切な治療方法を見出しにくくなる可能性があるということです。日頃から主治医とはよく話し合うようにして下さい。
そして、治療の過程で辛い症状が出たら随時報告し、医師と自分の二人三脚で「理想の処方」を見つけるように心掛けて下さい。
医師にとって、適切な処方を見つけるのに最も重要な情報は、あなたの報告そのものなのです。