薬ダイエットのタイミングとやり方
うつ長く治療を続けていくと、ほぼ必ずと言っていいほど起こるのが『多剤処方化』です。
これは医師の良し悪しに関わらず、治療の長期化によってどうしても起こってしまうことだと言えます。
気分の落ち込みに関する薬が処方される例を挙げてみましょう。
気分が激しく上下したり落ち込みがひどいような場合、生活に支障が出ることを避けるために、まず気分を安定させる薬が処方されたとします。
しかし、その薬があまり効かないとなると、別の薬に替えて効果を試すことになります。
同じように、この症状にはあの薬、効かなかったら別の薬、効果をより実感するために服用数を増やしたり・・・
そうして、望むと望まざるとに関わらず、一日あたりの服用薬剤が十数個ということも当たり前に起こるわけです。
かくいう私も、現在は一日当たり9錠を服用しているのです。
私のうつ症状の「現在の波」は、以前に比べると大きくゆったりしたものであり、普通の生活を送るには支障がないようになってきたのですが、そこでいきなり薬をやめるわけはいきません。
そこで医師との相談と調整が必要になってくるのですね。
例えば私が睡眠用に服用している薬は、睡眠薬が2種3錠、そして睡眠作用のある抗うつ剤を1種2錠となります。
しばらく睡眠状態が良くなかったことから、薬の種類や飲み方に工夫を重ねてきた結果、寝る前に飲む薬だけで5錠にもなっていたのですね。
現在は以前とは違い、そこそこ良い状態で眠れるようになってきたため、従来の処方では薬が多く感じるようになってきました。
そこで、今医師と行っているのは、減薬の相談と調整なのです。
薬はいきなり服用をやめると、反動で良くない作用が起こることがあるので、例えば3種類の薬を5錠飲んでいる場合は、薬の種類をいきなり減らすのではなく、まず服用錠剤数を調整するのです。
現在服用している薬が以下のようであり、C薬を断ちたい場合、
A薬:2錠
B薬:1錠
C薬:2錠
まずはC薬を減らしA薬かB薬の数を増やします。
A薬:3錠
B薬:1錠
C薬:1錠
この状態で安定が続くようであれば、ようやくC薬を卒業ということになるわけです。
薬は直接体に影響を与える、とても難しい薬物ですから、自己判断で減薬などを行うことはせず、医師と十分に相談しながら、ゆっくりと数を減らし種類を減らしていくことが望ましいと考えらえれているのです。