医師が精神医療を熟知していない
このページのタイトルを「医師が精神医療を熟知していない」としたのは、医師が「精神医療」という学問をよく学んでいない、という意味では決してありません。
むしろ、彼らが学んだ精神医療や薬剤の特性と、患者の病態との間に大きなズレが存在している、ということからこんなタイトルをつけました。
医師は、学生時代からちゃんと医療を学び、臨床経験を積んで、今現在現場の医師として活躍しているのですが、問題なのは精神科系という〝見えない病気〟を的確に把握し診断できるかどうかの能力なんです。
そして、把握した病気に対して有効な処方が、果たしてできているのか、ということも問題です。
例えば、次のようなことです。
うつ病だけではなく、統合失調症などの診断にも誤診が目立ちますので、ここに含みます。
- 強迫性の思考(極度の思いこみや執着など)を、統合失調症の妄想と間違える。
- 者の処方によって進んだ薬剤性の抑うつ症状を「うつ病が進んだ」と捉える。
- AC(アダルトチルドレン)やPTSD(心的外傷後ストレス障害)もいっしょくたに「うつ病」と診断する。
- 診断が正しかったとしても、処方が誤っている。
このような例が溢れんばかりに存在していて、私たちうつ病患者を追い込んでいます。しかもこういった例は、大学病院や市立病院などといった総合病院に目立ち、その対応のずさんさは、患者同士の情報交換でも明らかになってきているんです。
うつ病を始め精神科の病気は、自己申告でなければ第3者に伝わりにくいのは確かなものの、その道の専門家である医師がこのような状態なのですから、患者である私たちは全く心細いものです。
同時に、医師に頼り切って、医師の言う通りの診断を信じ、処方されるまま薬を飲んできた私たち患者も、立ち止まって精神医療を考える時が来ていると思うのです。