イライラする
うつ病になると、どうしてもイライラすることが多くなります。そのイライラは、自分に向けてのものだったり、周囲に対するものだったり、様々です。そしてそのイライラが更なるストレスを呼び、悪循環を作ってしまいがちです。
抑うつ症状は、その人の行動力や思考力をひどく抑制します。動こうとする気力もなくなりますし、思考もストップしてしまいます。それなのに日常生活では、普段と変わらないものを求められるのですから、それは大変な心の負担になります。
家庭では親として夫として妻としての役割が期待され、会社では立場的な責任や結果を求められる。そういった周囲の期待に対し、無理やり応えようとする自分。頑張なければという焦りが出るほど、逆にイライラも呼んでしまうんです。
「会社で疲れてんだから、家では少しゆっくりさせて欲しい」
「母親だから当たり前なんて思わないでほしい」
「上司の方が仕事できないくせに何だよ」
様々な不満が浮かんできます。そして、こう思うのです。
「自分だってできることなら全力で頑張りたい。なのにできないんだ!」
一番大きなイライラの原因は、まさに「やりたいのにできない」自分自身にあったりします。思うように行動できない、思考が鈍い、それだけでも苦しいのに周囲からは変わらぬものを求められる。尽きないイライラをどう処理していくか、それもうつ病を治療し克服ていくための大事な要素になってくるのです。