新聞における特集記事
新聞でも、うつ病は度々取りあげられています。
職場での過労うつ病を取りあげた記事だとか、認知療法を取りあげた記事だとか、断片的かつ断続的ではありますが、新聞紙面上にも出てきています。
でも、前のページで触れたような、横行する誤診やめちゃくちゃな処方など、肝心なところの報道はどうもぼけているように思います。
そんな中、私の地域の地元紙で、今年の6月にSSRIに関する話題が取り上げられていました。ちょうど、厚生労働省から、抗うつ薬(SSRIの分類に入るもの)の副作用について、薬の添付文書に注意書きを盛り込むこと、と指示を出した時期になります。
この記事内では、「躁鬱病やアルコール依存症、統合失調症などにSSRIを投与すると攻撃性が出やすい」と書かれていますが、ごく軽くしか触れられていないため、読んだ後には「今まで飲んでいた薬って、本当は危なかったんだ・・・」という感想を抱いてしまいそうになります。
うつ病であれば、非常に効果的な薬であるのは事実なのですが、誤解も含めてつい信じてしまうところが、新聞という「文字情報」の持つマジックというものでしょうか。
新聞は、テレビに比べると発信できる情報量にどうしても限りがあります。そうでありながら、人は「新聞」というマスメディアに絶大な信頼を寄せています。
だからこそ、新聞紙面では、現在の精神医療の「本当の現状」を是非取りあげてもらい、警鐘を鳴らしてほしいと切に願うところなのです。