医者任せにしない!うつ病を克服した私の治療体験記

うつ病は「見えない病気」だからこその治療と理解の難しさがあります。うつ病を克服した私の経験をもとにサイトを立ち上げましたので少しでも多くの方に読んで頂けたら幸いです。

職場の理解と私の焦り

私が抑うつ症状を起こしたのは、まだ会社に勤めていた頃でした。

 

抑うつ症状の原因になる事柄は、会社とは全く別個のところにあったので、仕事環境自体に問題があったわけではありません。

 

ですが、ひどい落ち込み、無気力、集中力の著しい欠如など、仕事上にも明らかな支障をきたしてしまうのが、うつ病の厄介なところです。私も抑うつ症状を起こしてからは、毎朝出勤すること自体がとても苦痛になってしまったんです。

 

会社にいても、パソコンを前にただじーっと画面を見つめるだけ。手が動きません。別に怠けたいわけでも、別のことを考えていたわけでもありません。ただ、行動できないんです。

 

頭では、仕事をやらなきゃ、この仕事も控えてるのに、などと気になって仕方がないのですが、その想いが行動に反映されません。

 

 

病院でうつ病だと診断され、しばらく通院しながら出勤を続けるようになりました。職場に自分がうつ病だと報告するべきか随分悩んだのですが、結局は上司に素直に相談しました。

 

すると、私の心配をよそに、上司は快く私の仕事量を調整してくれたんです。残業もなく、体調が思わしくなければ休んでいいと、本当に気遣ってくれました。

 

 

ですが、職場が理解を示してくれるほど、私の心はどんどん焦っていったのです。いろいろと気遣ってくれる職場、それに対して何もできない自分、「やりたいのにできない」といううつ病独特の症状に、苦しめられるのと同時に復帰を焦る一方になってきました。

 

そんな時、少し休んだら?ということで何日か連休を頂いたのですが、これがむしろ更に私を焦らせました。「ここまでしてもらってるんだから、連休明けには必ず復帰しなければいけない」そんなふうに自分を追い込んだと思います。

 

そうして復帰。ひとまずうまく物事が回り始めたかと思った矢先、前よりも強い抑うつ症状が出てきました。

 

病院では、エネルギーがガス欠状態になっているのに、無理やり頑張ってはエンジンも壊れてしまいますよ、と言われてしまいました。少し休養を取りなさいと、医師が診断書を書いてくれ、それを持って会社に病気休暇を申請しました。3ヶ月間です。

 

結局はそのまま退職することになったのですが、職場の理解は必要だと言うものの、それがかえって私のように自分を追い込むことにも繋がりかねないと思うと、うつ病という病気の繊細さを改めて感じざるを得ないのです。